先輩ママたちから寄せられた、トイレトレーニングにまつわるエピソードをご紹介します。

そのご家庭によりタイミングも方法も様々ですね。

小児科医の丹羽房子先生からコメントも頂きましたので、ぜひ参考になさって下さい。


 <先輩ママMさんのエピソード>

外で遊ぶのが好きな子どもだったので、いざトイトレ始めると、なかなかトイレに行ってくれません。

オムツが 汚れていて「替えようよ」と言っても、断固拒否!トイレに誘っても、興味なし!

3歳半もすぎた頃、お友達が 2時間おきにトイレに連れて行かれているのをみて、やっとなんとかトイレには行けるようになりました。

3歳でトイトレを始めた時に、ちょうど下の子が産まれたので、赤ちゃん返りとぶつかり、それが尾をひいています。

また、どうしても「その時遊びたいこと、したいこと」を優先していまい、ギリギリまで我慢すること を覚えてしまい、早めに言わないので、トイレでできるようになっても、お漏らしの連続でした。

トイレができるようになっても、一緒にいかないと、トイレの前で待っていたり、戻ってきたりするので、結局間に合わないことも沢山あります。

頃合いをみて、声をかけて連れて行く、できていても呼ばれたら一緒に行くしかないです。

コロナの自粛期間こそトイトレ!と思いましたが、1日4枚もウンチのついたパンツを洗いましたが、さすがに5枚目には 怒ってしまいました。

トイトレは怒ってはいけないと聞いていましたが、この時ばかりはつらかったです。

4歳半になり、だいぶトイトレは進みましたが、うちの子はまだウンチの感覚が掴みきれていないことがあります。

 

<丹羽先生のコメント>

排泄の自立には個人差がありますし、外遊びが好きでじっとしているのが苦手なお子さんの中にはトイレに座るのを嫌がることもありますね。

丁度トレーニングを進める時期に下のお子さんが産まれてママがゆっくり付き合えなかったでしょうからより難しかったのかもしれませんね。

Mさんのお子さんはママのことが大好きでママと一緒に行きたという気持ちが強かったのだと思います。

過去の報告では、トレーニングの開始が遅い方が成熟要因により終了までの期間が短縮される傾向があるようですが、一方で、自我の発達との関連で拒否反応が出やすく成功に導きにくいことも言われています。

Mさんのお子さんはトレーニングの開始が遅くなったので少し気長に見守ってあげるとよいと思いますが、他にも行動上の問題など気になることがある場合は近くの小児科医に相談されてもよいかもしれませんね。



 <先輩ママKさんのエピソード>

男の子2人の母です。

あくまでも我が家流、ですが、我が家ではふたりとも比較的早く(2歳3ヶ月頃)オムツを卒業しました。

まず、2歳を過ぎるとどんどん自己主張が強くなり、いわゆるイヤイヤ期がひどくなるとトイレに連れて行くのも一苦労だと先輩ママから聞いていたので、その前のまだ素直な時期に(笑)トイレトレーニングを開始しました。

まずは家の中ではズボンをはかせず、オムツのみで生活させて、どのくらいの間隔でオシッコが出ているのか、よく観察しました。

間隔がわかってきたら、そのタイミングでトイレに連れて行って、上手に出来たらうんと褒めました。(出ない時は粘らず諦める)

それで何回か成功体験を積んだら、次はもういきなり普通の布パンツをはかせました。

当然、はじめは盛大にお漏らしします(今度はあえて失敗を経験させました)。

そこで「ぬれちゃったねー。気持ち悪いから、今度はトイレでおしっこしようね」と声かけします。

タイミングでトイレに連れて行く&いきなり布パンツ作戦で、我が子は二人とも2週間くらいで失敗が少なくなり、1ヶ月後にはほぼパンツで過ごせていました。

かなり強引なやり方かと思いますので、あくまでも我が家の場合は、という前提でお話しましたが。。。

必要なのは、お漏らしされても大丈夫なような家の中の準備と、親の覚悟です(笑)

 

<丹羽先生のコメント>

子どもの排泄の自立には個人差がありますので、一人一人の排尿間隔を確認してタイミングをみながらトイレに誘うことが有効ですね。

Kさんがイヤイヤ期が始まる前にトレーニングを開始されて成功体験でお子さんを前向きな気持ちにさせたのも成功の鍵であったのだと思います。

ただKさんのようにそこからいきなり布パンツにするにはなかなか勇気がいりますので、まずは集団保育の場からオムツを外していけるようになる子が多いですね。

もちろんお子さんに排泄の習慣化がある程度確立し、また家の準備と親御さんの覚悟があればKさんに倣って早めの布パンツを実践してみるのも良いと思います。



 <先輩ママNさんのエピソード>

よく言われているように、2歳の夏から始めました。

子どもは秋生まれなので、2歳の夏ともなれば3歳も近く、スムーズに進められるのではないかと考えたのです。

トイレにトレーニング向けのおもちゃを置いたりはしましたが、実際は何をどうすればいいのかさっぱりわからず、家庭内でのトイレトレーニングは全然進みませんでした。

その頃、子どもは言葉と運動面において少々遅れがあったので、療育に通い始めました。

療育では定期的にトイレの時間があり、偶然でもトイレでオシッコが出ようものなら、先生が褒めてくださいました。

そのことが子どものトイレへの意識付けに大きく影響があったと思います。

しかし、幼稚園入園間近になってもオムツが外れきれず、ある日部屋で盛大に漏らされたときに思わず「トイレはここじゃない!」といったようなことを大声で言ってしまった事もありました・・・。

しかしその後、徐々に失敗は少なくなりました。幼稚園に入れば、オムツではなくトイレの生活となるので、それにならって早々にトイレトレーニング終了となりました。

 

<丹羽先生のコメント>

Nさんのお子さんはタイミングよく療育へ通い始めたことで、トイレが習慣化できトレーニングが進んだのですね。

褒められた経験も大変有効であったと思います。

そして幼稚園での集団の力でぐんと成長できたのでしょうね。



 <先輩ママTさんのエピソード>

3歳になってから始めようと思っていましたが、誕生日を迎える11月は寒くなりトイレ自体が近くなると思い初夏の2歳半頃にスタートしました。

今思えば娘からトイレのサインはなく、ただ周りの言葉だけで決めた様に思います。

トレーニングパンツ等は使用せず初めから布パンツで始めました 当然サインはないので失敗続きでした。

毎食の食べこぼしに加え、汚れてしまった床の掃除や増えていく洗濯物に私の神経はすり減っていきました。

そんな時に「二十歳になっても外れていなかったらそこで初めて悩もう」と声を掛けてもらい心が軽くなりました。

それからパンツは一切辞めオムツで過ごす日に戻りました。

3歳を過ぎ幼稚園へ入園して二日目、担任の先生から失敗しても大丈夫なので明日から外して来てと連絡をいただきました。

予想通り園で失敗してしまいましたが、娘なりに思うところがあったのか翌日からは自らトイレへ向かうようになったそうです。

最初は着替えも沢山持たせましたが、日が経つにつれて自然と外れていきました。

家では出来た時に過剰に褒め、お店で好きなパンツを選ばせ、成功したらシールを貼らせ目に見える形で成功体験を積ませました。

思い詰めずママとお子様のペースでゆっくり始めていってください。

 

<丹羽先生のコメント>

排泄の自立には個人差がありますので、まだサインがない時期からのスタートは少し早かったかもしれませんね。

毎日の洗濯や掃除の大変さを想像するとTさんの勇気には頭が下がります。

3歳になって幼稚園に通い始めたのと成長が相まってオムツを終了できたことと思います。

そして目に見える形での成功体験が、お子さんの喜びから意欲につながり、無事にトレーニングを終了できたのでしょうね。



 <先輩ママYさんのエピソード>

長男は便秘だったので、大が固くて怖く泣く日々。

お医者様に相談して、便秘の薬を飲むこと、リズムを作ることを意識して、幼稚園入る頃には良くなりました。

次男はお漏らしが多かったので、長男に頼んで一緒にトイレに連れてってもらったり真似して習慣化。

家では失敗は叱らないこと、失敗したら自分で拭いたり着替えたりさせる、男の子なので主人に見本になってもらうことを意識しました。

 

また、幼稚園教諭&保育士として勤務経験あり。

集団の中では子どもたちは周りから良い刺激をたくさん貰っているので、トイレも行けるようになっていきます。

・焦らない

・無理強いしない

・楽しい雰囲気で(歌ったり、下着を褒めるなど)

・できた子や、行けた子を褒める

(周りの子が褒められてるとやる気が出る)

・失敗は叱らない

など、気をつけながら声掛けしていきます。

大事なことは、失敗は叱らない、リズムを作ること。これは、家庭でも保育でも大切です。

叱ることよりも、できた事を褒めるほうがゴールが近いです。トイレに限りませんが。。

トイレトレーニングは個人差があるので焦らないようにしています。

 (Yさんは幼稚園教諭&保育士さんです)

 

<丹羽先生のコメント>

Yさんが仰るように「失敗しても叱らない、トイレで成功できたらうんと褒める」「排泄のリズムをつける(習慣化)」の2点はとても大切ですね。

また2歳後半から3歳にかけては周囲に興味や関心が広がり、自分もやってみたいという欲求が強くなる時期ですので、自立を促し焦らずに行動を見守ることで自立できるようになっていくようです。



【監修・コメント】

京都大学大学院 医学研究科 エコチル調査京都ユニットセンター 特定准教授

小児科医 丹羽房子

https://ecochil-kyoto.jp/staff/