ついイライラして、怒鳴ってしまう、手が出そうになってしまう!

ママたちから寄せられたお悩みに、子育てアドバイザーの高祖常子先生からアドバイスを頂きました。


<お悩み>

子どもと関係のない、騒音や仕事、家族の関係での不安で、子どもの言動にイライラしています。親の機嫌で、ダメ出しや、きつくあたってしまいます。安定した気持ちで接したいと思っています。ヒントをいただけたら、嬉しいです。

<アドバイス>

「子どもと関係ないことの不安で」とご自身が把握していらっしゃるところが素晴らしいです。騒音は調整が難しいのかもしれませんが、仕事や家族の関係で見直しをしたり、調整をお願いしたりはできないでしょうか。まず「どうなっていたらいいのか」「どうしたらもうちょっと居心地よく過ごせるのか」を考えて手当てをしてみましょう。子どもの言動に親の機嫌でイライラをぶつけてしまったときは、親自身もつらいですよね。「ごめんね、イライラして強く言っちゃった。気を付けるね」など、子どもに伝えれば大丈夫。本音を打ち明けて、子どもと一緒に楽しい時間を作っていきましょう。



<お悩み> 

時間に追われて、早くして!と、どうしても怒鳴ってしまいます。なにか、早くして!に変わる声がけのヒント、教えていただけると嬉しいです。

<アドバイス>

時間に追われるとついつい怒鳴りたくなってしまいます。子どもの年齢にもよりますが、「早くして!」とまるっと伝えるよりも、分けてわかりやすくする方が動きやすいこともあります。「靴下をはこう」「カバンを持ってきて!」という具合です。あとは「時間に追われる」ことも見直せるといいですね。イライラしてしまうのは、親の時間枠のなかで子どもがそれをこなせないから。朝なら少し早く起きで時間を多めに取ったり、朝やることを夜にしておくなど、その時間内でやることを見直してみましょう。お子さんと相談してみるのもおすすめです。



<お悩み>

頭では叩いてはいけないとわかっているのですが、とっさの時に手が出てしまうことがあります。もしも、やってしまった後の子供への対応はどのようにしたらよいでしょうか?叩かないにこしたことはないのですが・・・

<アドバイス>

叩かないと決めることがとても大事です。わかっていらっしゃるのだからきっと、叩くことは少なくなっているのだと思います。そして叩いてしまったら「さっきはごめん、叩いちゃいけなかった。もうしないね」と子どもに約束しましょう。子どもも「いつ叩かれるかわからない」とドキドキするよりも、「もう叩かないよ」と言われるのと、安心感が違います。

 

よかったらこちらのコーナーもご利用くださいね。自分の心に旗が立つと思います。

「叩かない子育て宣言」https://www.tokiko-koso.com/policy



<お悩み>

叩きたくなってしまうけれど、それはよくないと思い我慢しますが、その分怒鳴り散らしてしまいます。

やはり、怒鳴るのも良くないのでしょうか?

<アドバイス>

怒鳴ることも、子どもに悪影響があるという研究結果があります。叩きたくなったり怒鳴りたくなったら深呼吸するなどして、クールダウンを心がけましょう。親自身も、いつも叩いたり怒鳴っていると疲れます。いつも叩きたくなる時はどんな時なのかを客観的に考え、どうしたら叩いたり怒鳴ったりしなくて済むのかと考え、可能なものは手当てをしてみましょう。環境を整える、時間を長くするなど、工夫してみるといいですね。そして話ができる年齢なら、ママの困っている気持ちを伝えて、お子さんとも相談してみましょう。



<お悩み>

人に迷惑をかけない、危険も回避したいからちゃんとしつけたい、という気持ちと、子供ならではの発想力・面白いアイデアを伸ばしてあげたい、という気持ちがぶつかり合ってしまい、どう対応したら迷ってしまいます。

<アドバイス>

まず「叱ること」を減らしてみましょう。自分が危険、相手が危険なことは回避した方がいいですよね。そんな基準で「今日叱ったけど、あれは必要だったかな」など落ち着いた時間にちょっと考えてみるといいかもしれません。そして「人に迷惑をかけない」というのは、相手に聞いてみないとわからないこともあります。みんなとは違う意見を言ったとき、でももしかしたらその方がよかったり、みんな遠慮して思ったことを言えていなかったことがあるかもしれません。子どもの行動や考え方をちょっと眺めて見るように心がけてみるのもいいですねー「こんな風に感じたんだ」「こんなことに興味を持つんだな」など、少し羽目を外しても許せる範囲なら、とことんやらせてみると、子どもの発想や想像力で遊びが広がることがありますね。



子育てアドバイザー高祖常子さんプロフィール

認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事のほか、子育て支援や共働き支援など、子育てと働き方などを中心とした講座を全国で行っております。そして、『男の子に厳しいしつけは必要ありません(本について詳しくは)』など、多数の著書も執筆されています。

 

※著書についてはこちらから→https://www.tokiko-koso.com/books 

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