ご受講者様からの質問
高祖先生からの回答
子どもと関係のない、騒音や仕事、家族の関係での不安で、子どもの言動にイライラしています。親の機嫌で、ダメ出しや、きつくあたってしまいます。安定した気持ちで接したいと思っています。ヒントをいただけたら、嬉しいです。
「子どもと関係ないことの不安で」とご自身が把握していらっしゃるところが素晴らしいです。騒音は調整が難しいのかもしれませんが、仕事や家族の関係で見直しをしたり、調整をお願いしたりはできないでしょうか。まず「どうなっていたらいいのか」「どうしたらもうちょっと居心地よく過ごせるのか」を考えて手当てをしてみましょう。子どもの言動に親の機嫌でイライラをぶつけてしまったときは、親自身もつらいですよね。「ごめんね、イライラして強く言っちゃった。気を付けるね」など、子どもに伝えれば大丈夫。本音を打ち明けて、子どもと一緒に楽しい時間を作っていきましょう。
人に迷惑をかけない、危険も回避したいからちゃんとしつけたい気持ちと、子供ならではの発想力、面白いアイデアを伸ばしてあげたい気持ちがぶつかり合うどうしたら?
時間に追われて、早くして!と、どうしても怒鳴ってしまいます。なにか、早くして!に変わる声がけのヒント、教えていただけると嬉しいです。
まず「叱ること」を減らしてみましょう。自分が危険、相手が危険なことは回避した方がいいですよね。そんな基準で「今日叱ったけど、あれは必要だったかな」など落ち着いた時間にちょっと考えてみるといいかもしれません。そして「人に迷惑をかけない」というのは、相手に聞いてみないとわからないこともあります。みんなとは違う意見を言ったとき、でももしかしたらその方がよかったり、みんな遠慮して思ったことを言えていなかったことがあるかもしれません。子どもの行動や考え方をちょっと眺めて見るように心がけてみるのもいいですねー「こんな風に感じたんだ」「こんなことに興味を持つんだな」など、少し羽目を外しても許せる範囲なら、とことんやらせてみると、子どもの発想や想像力で遊びが広がることがありますね。
時間に追われて、早くして!と、どうしても怒鳴ってしまいます。なにか、早くして!に変わる声がけのヒント、教えていただけると嬉しいです。
時間に追われるとついつい怒鳴りたくなってしまいます。子どもの年齢にもよりますが、「早くして!」とまるっと伝えるよりも、分けてわかりやすくする方が動きやすいこともあります。「靴下をはこう」「カバンを持ってきて!」という具合です。あとは「時間に追われる」ことも見直せるといいですね。イライラしてしまうのは、親の時間枠のなかで子どもがそれをこなせないから。朝なら少し早く起きて時間を多めに取ったり、朝やることを夜にしておくなど、その時間内でやることを見直してみましょう。お子さんと相談してみるのもおすすめです。
何度約束しても、なかなか約束を守れない子供にはどうしたらよいでしょうか?
約束にもいろいろあります。「危ない道だから手をつないでね」というような約束なら、危ない道に差し掛かる前に手をつないだり、事前に伝えておいてできたら、手をつないで歩けたから安心だったね」などと認める声がけを。または「帰ったらすぐ宿題をする」と約束したのに、「宿題をせずに遊んでいて約束を守らない」ということもあるかもしれません。そのような場合、親が決めた約束ではないでしょうか。約束の内容にもよりますが、できるだけ子どもと相談して決めること。そしてしばらくやってみてうまくいかなければ、再度相談して約束の内容を見直すことが大事です。あくまでも子どもを主体にして考えてみましょう。
つい、これやなきゃ○○なしだよっと交換条件を出しがちになってしまいます。脅ではなく自分から考えてやってほしいと思うけど、中々声掛けが難しいです。
どうしたらいいでしょうか?
交換条件を出していると、常に交換するものが必要になってしまいますし、子ども自身が自分で行動することにはつながりません。やるべきことがあればそれをしない理由を聞いてみることが大事です。たとえば「おもちゃを片付けないなら、テレビは見せない」というよりも、「ご飯だからおもちゃを片付けて欲しい」と伝え、「いやだ」というなら「そうかイヤなんだ。なぜイヤなの?」と理由を聞いてみたり。または「片付けたら、お皿運んでくれると助かる」など、気分の切り替えを手伝うのも一案です。
反抗期や思春期の子供との関わりが難しいなと思っています。気持ちを聞きながら私の気持ちも伝えて善悪を一緒に考えていきたいと思うのですが、娘は自分の気持ちなどの話をなかなかしてくれません。話をしてくれるようにするにはどうしたらいいでしょうか?話しやすい環境作りをしているつもりなのですが、、教えていただけたらと思います。
話しやすい環境作りをしているということで、すごく丁寧に寄り添われていると思います。そしてきっと娘さんはママのそのような気持ちを受け取っているはずです。反抗期や思春期の時には、何でも話してくれるというのは難しいこと。でも、信頼のベースがあればピンチの時にはきっと相談してくれると思います。あとは、一緒に楽しむ時間を作るのもおすすめです。好きなアイドルのライブビデオを一緒に見るとか、一緒にお菓子を作ってみるとか、「おしゃれなカフェ見つけたから一緒に行こうよ」と誘ってみたり。そんなふっとした時間に、困りごとを話してくれるかもしれません。
先日記事を書きましたので、よかったらこちらもご参考に
→「ああいえばこう言う…反抗期の親子関係はどうするのがいいのか」
頭では叩いてはいけないとわかっているのですが、とっさの時に手が出てしまうことがあります。もしも、やってしまった後の子供への対応はどのようにしたらよいでしょうか?叩かないにこしたことはないのですが・・・
叩かないと決めることがとても大事です。わかっていらっしゃるのだからきっと、叩くことは少なくなっているのだと思います。そして叩いてしまったら「さっきはごめん、叩いちゃいけなかった。もうしないね」と子どもに約束しましょう。子どもも「いつ叩かれるかわからない」とドキドキするよりも、「もう叩かないよ」と言われるのと、安心感が違います。
よかったらこちらのコーナーもご利用くださいね。自分の心に旗が立つと思います。
「叩かない子育て宣言」https://www.tokiko-koso.com/policy
今2歳の女の子なのですが、言うことを聞かないとつい、おばけがくるよー!とか、鬼さんがくるよー!と言ってしまいます。これって怖がらせてるから使わない方が良いですか?
「鬼から電話」というアプリもあるようですが、怖がらせていうことを聞かせるのは、子どもが自分で考えて行動していることとは真逆です。2歳と言うことなので、理解できなかったり、まだまだ気持ちの切り替えに時間がかかる時期です。触ってはダメなものなら「鬼が来るから触っちゃダメ」というよりも、「壊れちゃうから、手をつないだまま見ようね」と理由と肯定的な表現で伝えた方がわかりやすいですね。
叩くよりはマシだと思って、余裕がないと無視するように離れてしまうことがありますが、それも子どもには精神的にストレスになってよくないでしょうか?
講座でも感情コントロールのところでお伝えしましたが、「叩きそうになったら離れる」というのはひとつの回避策です。ただ、黙って離れると子どもが不安になるので、「ママはイライラしているからトイレ行って深呼吸してくるね」など、一言伝えましょう。
落ち着いたら「○○ちゃんが、こうしたから、ママはとても嫌な気持ちになっちゃった。今度はこうして欲しい」など、I(アイ)メッセージで伝えるようにしてみましょう。
ことが起こってしまった後に感情的に声を荒げてしまう。
どうしたらいいでしょうか?
感情的になってしまうことは誰にでもあること。でもそれを子どもにぶつけないようにするということです。講座でもお伝えしたように、カーっときたなと思ったら深呼吸したり、数をゆっくり数えたり、窓を開けて風にあたったり。クールダウンできる自分なりの方法を見つけてみましょう。心がけると、「カーっときたな」というときに少しずつクールダウンできるようになると思います。
怒鳴らずに、やさしくばかり言っていると、全然響かず言うことをきかないことにはならないでしょうか?危ないときなどはつい怒鳴ってしまいます
危ない時は、目を見てきっぱり伝えるようにしましょう。「危ないからやめて」という感じです。もちろん、遠くて声が届かないなら別ですが、大声で怒鳴りつけたり叩く必要はありませんよね。飛び出した子を叩いたというママがいました。「危険回避のために手を引っ張って守るのはいいけど、そのあと頭をパンと叩くのは必要なかったです」と言ってくれたことがありました。
私は叩かない育児を推奨していますが、主人の実家はしつけとして、おしりや手の甲なら軽く叩いてもいいと思っています。
どのように伝えていいでしょうか?
厚労省の「愛の鞭ゼロ作戦」や「体罰等によらない子育てのために」のリーフレット(文字検索すると見つかると思います)などを見せて、「この間講座を聞いたら、法律も変わって、今は叩かないで育てることになったんだって。叩いて育てていると脳に影響が出たり、問題行動を起こしちゃったりする可能性があるんですって」みたいな感じでお伝えするのはいかがでしょう。高齢者の場合は、今までの歴史があり、自分の思いや信念を変えるのは相当大変です。実家と離れていて、年に数回しか関わりがなく、わが子に手を上げてくるようなことがなければ「親はそういう考え方なんだな」と受け流しておくのも一案です。
叩きたいけど我慢してどなりちらしてしまう。
やはり怒鳴ることも良くないでしょうか?
怒鳴ることも、子どもに悪影響があるという研究結果があります。叩きたくなったり怒鳴りたくなったら深呼吸するなどして、クールダウンを心がけましょう。親自身も、いつも叩いたり怒鳴っていると疲れます。いつも叩きたくなる時はどんな時なのかを客観的に考え、どうしたら叩いたり怒鳴ったりしなくて済むのかと考え、可能なものは手当てをしてみましょう。環境を整える、時間を長くするなど、工夫してみるといいですね。そして話ができる年齢なら、ママの困っている気持ちを伝えて、お子さんとも相談してみましょう。